ミッション

真面目に頑張る人が、正当に評価される社会をつくる。

国籍や学歴、性別、綺麗な肩書きがあるかどうか、誰と知り合いか。そういったものは本来、今後作っていく成果とは全く関係ないと信じています。その人がこれまで何を成し遂げてきたのか、そしてこれから何を成し遂げていくのか。本来正当に評価されるべき努力がきちんと評価される社会。それこそが、私たちの作りたい世界です。

私たちのストーリー

ニューヨークの肉屋で

アメリカは移民の国です。それでも、紹介してくれる知り合いがいない人、経歴を証明するラベルを持たない人は、事実上「いないもの」として扱われます。求人はある。人手も足りていない。それでも両者は出会わない。この国でいま起きているのは、そういうことです。

私たちがこの事業を始めたのは、その断絶が目の前にあったからです。

ニューヨークの肉屋で、私がお肉を選んでいたときのことでした。

ニューヨークの肉屋の外観
ニューヨーク。あの日の肉屋。

一人の男性が店に入ってきました。フランス語圏から来た黒人の移民でした。彼はカウンターの向こうの店主に、まっすぐこう言いました。

Give me a job.

履歴書はありません。面接の予約もありません。彼にできるのは、その場で仕事をくれと言うことだけでした。

店主は「今はないんだよ、ごめんね」と言い、それで話は終わりました。ほんの数秒のことでした。

そのときの彼の姿が、私には自分と重なって見えました。アメリカに来て、まったく相手にされない。自分に何ができるのかを、そもそも聞いてもらえない。事業が思うように進まない日々のなかで、私も同じ場所に立っていました。

私はそのころ、採用を支援するサービスを開発していました。だから、店を出ようとする彼に声をかけました。

仕事を探しているの?

そこが、私たちのプロダクトの出発点になりました。

能力がないのではない。形式に収まらないだけだった

彼のような人たちは、能力がないわけではありません。高度な資格を持ち、確かな技能を身につけている人もいます。それでも、持っているものを履歴書という形式に落とし込めない。落とし込めないから、データとして残らない。データとして残らないから、信頼されない。英語をネイティブと同じようには話せない、ただそれだけのことで、社会からは見えない存在になっていました。

だから私たちは、書類で拾えない人を声で拾うことにしました。AIリクルーターのHopeが応募者全員と電話で話すのは、速さのためだけではありません。紙の上では見えないものが、話せば見えるからです。

採用は、ずっと人の限界に縛られていた

私は以前、採用責任者として年間100名の採用を担っていました。数百件の募集ポジション、終わらない電話スクリーニング、深夜の日程調整。優秀な仲間が燃え尽き、候補者が信頼を失い、企業が良い人材を逃していく。原因はいつも、人が処理できる量の限界でした。それを何度も見てきました。

一人の担当者が一日に話せる人数には限りがあります。だから応募の山を上から順に見ていく。下に埋もれた人は、誰にも声をかけられないまま消えていきます。あの肉屋で起きていたことと、採用の現場で起きていることは、同じでした。

最初に信じてくれたのは、何のつながりもない会社だった

Twin City Fan Companies の本社外観
最初の顧客となった、米国中西部のメーカー。

アメリカにつてはありませんでした。だから私たちは、インタビュー相手を探せるサービスを使って現場の採用担当者に声をかけ、本当にそこに課題があるのかを一人ずつ聞いて回りました。

最初に応じてくれたのが、米国中西部にある従業員3,000人規模の空調用ファンメーカーの人事責任者でした。田舎町にある、典型的なアメリカの製造業です。働いているのは、ほとんどが白人でした。日本から来た、英語もそれほど上手くない起業家に時間を割く理由は、本来どこにもないはずでした。

それでも彼は、正直に課題を話してくれました。リクルーターが辞めてしまって現場が回らない。離職率も高い。それでも打つ手がない。そして、こう続けました。「AIでうまくいくのなら、使いたい」

そこから、その会社を最初の顧客として、一緒にプロダクトを作り始めました。実証実験という名前でしたが、実際には彼らの現場そのものが開発の場でした。

もちろん、多くの会社に門前払いされ、無視され続けました。それでも、本当に課題を抱えている人は話を聞いてくれます。そして、遠い国から来た、英語もおぼつかない起業家を信じて「一緒にやろう」と言ってくれるリーダーがいる。それがこの国の強さだと、私は思いました。

地元の人事リーダーたちとの勉強会に集まった参加者と創業者2人
Twin City Fanのリーダーが開いてくれた、地元の人事リーダーたちとの勉強会。

彼らと共に作り上げたものが、いまのBlucorです。リリースから1年半、いまでは全米80拠点以上でお使いいただいています。

10年以上、同じ2人で

私とCTOのHiromuは、前の会社から数えて10年以上、一緒に働いてきました。技術と現場、研究と事業。立っている場所は違っても、同じ問題を長く見続けてきた2人です。

コワーキングスペースで並んで作業する創業者2人
2023年4月。コロナ禍が明け、AIが世に出てきた頃。2人で会社をつくると決めた。

Hiromuは、音声AIと人とコンピュータの関わりを研究してきた研究者です。GoogleとMicrosoftの博士フェローシップを両方受賞した、世界で3人のうちの1人です。人が機械とどう話すかを、学術の側からずっと考えてきました。電話の向こうにいるのが人ではないと分かっていても、話しやすいと感じてもらえるか。その設計は彼の領域です。

私は採用の現場から来ました。年間100名の採用を回し、人が足りない、時間が足りない、それでも決めなければならないという状況に、当事者として何度も置かれてきました。どこで人の判断が雑になるのかを、身体で覚えています。

私たち自身も海外に渡り、マジョリティからマイノリティになりました。自分たちに何ができるのかを信じてもらうことの難しさを、身をもって知っています。だからこそ、信じてもらえなかった人の側に立つプロダクトを作っています。

私たちがつくっているのは、採用を速くするだけの道具ではありません。あの日、誰かが彼に聞くべきだった質問を、すべての応募者に届けること。それが、私たちのやろうとしていることです。

このストーリーは、まだ始まったばかりです。真面目に頑張る人が正当に評価される社会をつくるために、私たちはこれからも日々、新しい価値を届けていきます。

Keita Noritoshi|共同創業者 兼 CEO

チーム紹介

前の会社から数えて10年以上、同じ2人で組んできました

Keita Kevin Noritoshi

Keita Kevin Noritoshi

共同創業者 兼 CEO

シリアルアントレプレナー。採用責任者として年間100名の採用を担ったのち、日本で人材サービスを共同創業。現場採用の構造的な課題を解くためBlancAIを立ち上げる。UC Berkeley SkyDeckに参加、Open Network Labで最優秀賞を受賞。

Hiromu Yakura

Hiromu Yakura

共同創業者 兼 CTO

AI研究者。Anthropicで音声AIとHuman-Computer Interactionを研究。Google PhD FellowshipとMicrosoft PhD Fellowshipを同時に獲得した世界で3人のうちの1人であり、人と機械の対話設計を学術の側から追究してきた。

アドバイザー

米国有数のブルーカラー雇用企業で実績を積んだ人事リーダーが支えています

Elliott Forsythe - 人事担当バイスプレジデント, Saia

Elliott Forsythe

人事担当バイスプレジデント

Saia

米国最大級の物流・運輸企業で、人事戦略と採用を統括。

Matthew Dillon - 人事部長, Twin City Fan

Matthew Dillon

人事部長

Twin City Fan

中西部に3,000名以上を擁する大手メーカーで、人材開発と採用を統括。

Henry Beards - 元人事部長, UPS

Henry Beards

元人事部長

UPS

世界最大級の技能職・物流人材の雇用企業で、革新的な採用手法を切り開いた。